図書館・・・雑感

 定年退職から10数年が過ぎ、自他共、老人?高齢者となった現在、以前との違いは、幅広い社会情報の入手が極めて少なくなってしまった。

 TV人間でTVにかじりついているが平面な感じであり、新聞も同じ。

地域の老人会に参加しても、何か充実感に欠ける。いつとはなく、時間の余裕を埋める手段の一つとして図書館に出入りするようになった。

 当たり前の事であろうが、図書館には、新聞や月刊誌も数多く、本命の小説類も新刊・旧刊・話題のベストセラーと揃っている。

実用書・カラフルな絵本・地域刊行物等々と視界は広がる。加えて、自分ではまず購入できそうもない重層な各分野の事典・辞書・図鑑も充実している。

好きな植物図鑑や写真集を見始めると時は過ぎ、野山の草木の名前を特定出来れば嬉しく心に残る。

インターネットや電子辞書での情報集めや調べより、なぜか安心して放り組める時間である。

 公共図書館の内容や利用状況等についての知識は無く、五島市立図書館を他と比較して見る視点は持たないが、新聞等の報道では、

若者の活字離れや映像媒体の拡大等々で各地の図書館はその内容・利用・運営の面で変革の時にあるという。

 五島市も昨年、図書館新設を打ち出したが、市民の賛同がえられず保留となった事は利用者として残念であった。

 書籍等の大型販売施設が無く、各種催し物等も少ない島の現状に身を置く者としては、日々の変化に取り残されてしまうのではと思うことも多い。

 老人の活性化には、身体の健康体操と共に頭の健康体操も欠かせない。物事を知る・調べる欲求に取り組む「知の拠点」としての図書館の充実は高齢者の能力を維持向上させ、

高齢化社会を豊かにする重要な場所ではないか。また島に位置する図書館として、「島」「海」「五島」に関する幅広い資料の集積に努め、

市民や島外者がこれらの資料で総合的に学べる場所として際立つ存在になるよう願っている。島に生まれ、暮らす者の島人としての誇り・精神構造構築のために。

 最後に、気楽に行け、時にはわくわく心躍る掘り出し物の図書に巡り合え、ダイナミックな写真や絵に見とれる事が出来る楽しい図書館でありますように。 

                                 (リレーエッセ)          荒木政男